【投稿者】レーザーヘッド
かつてあった「レーザーディスク」という映像メディアを覚えているでしょうか?
DVDが出来るはるか前、まだビデオテープ全盛の1981年(昭和56年)に、
初のレーザーを使用したメディア、レーザーディスクを再生できるプレーヤーが発売されました。
当時、「映像が見れるディスク」は驚異的でしたが、ビデオのようにメディアレンタルは「不可」で、
市販ディスク1枚価格が5,000円~8,000円と高価な事から、高価な映像機器として扱われていました。
****(1985年)**************************
1985年頃、まだ学生だった私はビデオデッキも無く、映画は映画館かテレビで見ることが多く、レーザーディスクの存在も知りませんでした。
しかし、ある休日、当時八戸市三日町にあったWALK(ウォーク)の中にある電気店で、オーディオルーム(試聴室)あるのを見つけました。
当時としては、クオリティの高い大型ステレオスピーカーと、大型テレビを設置、出入り自由というお得な場所、
そこでレーザーディスクの「映画」を試聴用として常時見せていました。
「レーザーディスクの映画が見れる」というお得な場所、しかも当時、最新映像を見れることに感動しました。
そこでは、毎回同じ映画が流れていました。
「ストリート・オブ・ファイヤー」(1984年公開、ウォルター・ヒル監督 マイケル・パレ、ダイアン・レイン主演)
バリバリのアクション映画ながら誰一人死なない、それに劇中ロック曲が多く流れる「ロック映画」でした。
歌は吹き替えでしたが、ダイアン・レインの迫力の歌うシーン、マイケル・パレの力強さ、
特に悪役のストリートギャングのリーダーのウィリアム・デフォーの迫力には圧倒されました。
のちに劇中曲は「今夜はANGEL」のタイトルで椎名恵さんによってカバーされ、
1985年放映されたテレビドラマ「ヤヌスの鏡」の主題歌として大ヒットしました。
今にしてみれば映像はあまり良くなかったように思いますが、音は当時の最新オーディオで迫力がありました。
結構ここには通いましたが、毎回飽きずに見る事が出来ました。 ただ1点困ったのは、試聴開始から1時間後に
「A面の再生が終わりました。裏返してB面の再生を御願いします。」 という表示でしばらく中断する事でした。
当時のレーザーディスクは、片面1時間づづで両面で2時間再生という形式でしたので、
1時間経つと裏返して再生する必要がありました。
のちに両面再生機能を持った機器も作られましたが、当時は人がレーザーディスクを「裏返す」作業が必要でした。
たまに担当の方が不在で、しばらく表示のままの事が多かったです。
「試聴」で見ているので「早くして!」とも言えず、ただ待っていました。
******(現在)*************************
インターネット上では「裏返す」必要も無く、ひたすら音楽、映像が永遠に見れる時代、
「レコードって何?」「カセットテープって何?」 という若い世代の声・・・
そんな中で「レコード」「カセットテープ」が見直されていると聞きます。
「カセットテープ」は昔54分、64分という時間制限がありました。
片面27分(全部54分)、片面34分(全部64分)という時間の中で曲を詰め込む、
中々きっちり曲は入りません、ラスト3分あまる・・・・
1曲の頭だけ入れてみようか?それとも空白のままにするのか?
構成力が試されました。
「レコード」は、レーザーディスクと同様に「A面」から「B面」へ「裏返し」が必要、
大容量、高品質の時代の中で、あえて「時間制限」「裏返し」の不自由を楽しむ!
そんな不思議な時代になりました・・・・。